不具合修正や各種動作チェックも完了し、ようやくカスタムサントラモードの実装が完了しました。オプション画面やマップ画面の BGM設定を「ノーマル」にすればデフォルトの楽曲が再生され、「カスタム」にすれば任意のBGMを自分で用意した楽曲と差し替える事が可能です(どちらのモードでも再生される楽曲は強制的にステレオ出力になります)。また、動画の通りBGM継続パッチにも対応し、カスタムモードで差し替えた楽曲は楽曲ごとにバイナリエディタやBNE2で音量の指定設定も可能です。カスタムサントラモードはMSU-1チップをサポートした一部のエミュレーターやフラッシュカートリッジ(Snes9xやbsnes、 FXPAK PROなど )でのみその機能を使用できますが、ノーマルモードであれば他の環境でも問題なくプレイ可能(カスタムモードにするとBGMが再生されないだけ)です。 現状で確認できる不具合…というか仕様として、カスタムモードでサウンドテストを選択して楽曲を再生させた後にメニューに戻すと、再度サウンドテストのウィンドウを開いた際に楽曲の項目が1番目(デフォルトであれば「時を越えて」)になってしまうというものがあります。特にプレイに支障が出るものでもないと思うのですが、一応修正するアイデアがないわけでもないので、できる事ならば修正しておきたいところです。 今回は事前の知識としてBGM継続パッチやサウンドドライバ、BGMにSE周りのシステム関連の解析を行っていたので割と容易に実装可能となりましたが、作業量やデバッグの手間を考えるとその時間を他のリソースに割く方が懸命に思え、MSU-1関連のパッチ作成は他のタイトルでは積極的にやりたくはないというのが本音ですね。
ファイアーエムブレムの戦闘の醍醐味の一つである「再攻撃」ですが、ファミコン版のシリーズでは相手よりも攻撃速度(素早さ-武器の重量)が1でも上回っていれば可能であるため非常にスリリングであると同時に爽快でもありました。しかしバランス調整のためか「紋章の謎」では相手よりも攻撃速度が3以上上回っていないと再攻撃できない仕様になり、これが軽い武器である剣の有利性を際立たせる結果になってしまった事は否めません。そこでファミコン版と同様に「攻撃速度が相手より1でも上回っていれば再攻撃可能」という仕様に変更してみました。処理を調べてみたところ内容的には実に簡単で、単純に彼我の攻撃速度を取得して3以上の差があるかどうかを計算しているので、このチェックを1以上の差があるかどうかに変更しただけです。パッチにするまでもない内容なので、初期ROMでの数値設定部分を記載(1B6B3の「03」を任意の数値に変更すればよい)しておきます。ファミコン仕様の戦闘を楽しみたいという方はこれを1に、もっと攻撃速度の差がないと再攻撃できないようにしたいという方は大きめの数値(例えば5なり10なり)に変更してみて下さい。