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ファイアーエムブレム暗黒竜と光の剣 サンダーソード使用による戦闘アニメーションの検証

 ファミコン版のファイアーエムブレム第一作「暗黒竜と光の剣」では、開発期間の都合なのか、それとも容量の都合なのか、コマンド・盗賊・将軍はサンダーソードが使用できないように設定されています。  このうちコマンドと盗賊は武器レベルが規定値の「8」になっていればサンダーソードを使用できますが、実際には自軍に参戦するジュリアン、リカード、チェイニーはいずれも武器レベルが2に設定されているうえに武器レベル自体の成長率も0%のため、たった一つしか入手できないマニュアルを使用しても武器レベルが7で止まるようにされています。また、将軍はプログラム上でクラス指定によりサンダーソードを使用できないようにプロテクト設定がされています。  折角の機会なので、今回はこれを解除して各クラスで無理矢理サンダーソードを使用した場合に何が起こるのか検証してみました。まず結論から申し上げますと、コマンドと将軍は通常の戦闘アニメーションと同じように敵に向かって接近して剣を振るうだけですが、盗賊は一瞬だけサンダーの攻撃エフェクトとSEが再生された後にフリーズしてしまいます。この点から考えるに、盗賊に関しては途中までサンダーソード用の戦闘アニメーションを作成していたという事が伺え、逆にコマンドと将軍はそれすらされていない事になります。  なお、当時のディレクターである加賀昭三氏の証言では制作に三年を要したとされていますが、実際にはインテリジェントシステムズからNOA(ニンテンドーオブアメリカ)へ出向期間中に3年近くかけてシステムや世界観を構想したものの、具体的な開発期間は僅か二週間程度(任天堂からの急な新作開発依頼でファミコンウォーズのソースコードをベースに制作を開始し、プログラムの勉強を兼ねて7人ほどのアルバイトや見習いのスタッフがほぼ不眠不休の徹夜作業で完成させてマスターアップしたが、当時の諸々の大作RPGと発売日が被ってしまったためにリリースが何度も延期され続けた)という証言もある事から、それが事実であれば容量ではなく開発期間が足りなかった結果(同じ容量の「外伝」は戦闘アニメーションの各動作のコマ数やバリエーションがかなり多くなっているため「暗黒竜と光の剣」でもそれは不可能ではなかった筈)なのだと思われます。
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ファイアーエムブレム野史 第1話オープニングイベント

 かなり前に制作を開始してそのまま放置していた「ファイアーエムブレム野史」ですが、久々に制作を再開しました。容量の関係で台詞やイベントを増やすのはかなり難しいので基本的には既存のイベントを上書きしていく方法しかなく、演出面に関しては単純にマルスの出番の部分や台詞の内容をエリスに置き替えるだけになりそうですが、その分システム面でオリジナルとの差別化(レベルやパラメーターの上限を変更、クラスチェンジ先の変更、クラスごとの専用武器の設定、魔法によるダメージの固定化の解除など)を図る予定です。シーダの口調がオリジナルのフランクな感じと比較してやけに堅苦しいのですが、この辺は好みの問題…というよりもお姫様らしくわざと堅苦しくしてみました。  ちなみに現状ではエリスのクラスはマルスと同様にロード(マルスのキャラクターIDのままオフセットテーブルにてエリスの名前と顔を割り振って対処しているのでマルス専用武器はそのままエリスが使用可能)になっていますが、本来のクラスである僧侶や魔道士に変更する事も一応考えています。しかし僧侶や魔道士にするとサブタイトルが当初の予定にあった「暗黒竜と王女の剣」ではなくなってしまうのが問題になりますので悩ましいところです。まあ必ずしもサブタイトルに拘る必要はないので、むしろ主人公であるエリスがアイテムを使えば色々なクラスにクラスチェンジできるようにするというのも一つのアイデアとして面白い(拠点制圧や村への訪問はロードでなくとも可能なので)かもしれませんね。

ファイアーエムブレム紋章の謎 再攻撃の判定基準を変更してみました

 ファイアーエムブレムの戦闘の醍醐味の一つである「再攻撃」ですが、ファミコン版のシリーズでは相手よりも攻撃速度(素早さ-武器の重量)が1でも上回っていれば可能であるため非常にスリリングであると同時に爽快でもありました。しかしバランス調整のためか「紋章の謎」では相手よりも攻撃速度が3以上上回っていないと再攻撃できない仕様になり、これが軽い武器である剣の有利性を際立たせる結果になってしまった事は否めません。そこでファミコン版と同様に「攻撃速度が相手より1でも上回っていれば再攻撃可能」という仕様に変更してみました。処理を調べてみたところ内容的には実に簡単で、単純に彼我の攻撃速度を取得して3以上の差があるかどうかを計算しているので、このチェックを1以上の差があるかどうかに変更しただけです。パッチにするまでもない内容なので、初期ROMでの数値設定部分を記載(1B6B3の「03」を任意の数値に変更すればよい)しておきます。ファミコン仕様の戦闘を楽しみたいという方はこれを1に、もっと攻撃速度の差がないと再攻撃できないようにしたいという方は大きめの数値(例えば5なり10なり)に変更してみて下さい。

キャプテン翼4 ドリブルバグ修正計画

 久々にキャプテン翼4をプレイしていて気が付いたのですが、フィールドで選手がボールを保持してドリブルをしているお馴染みの画面で、よく見ると上の写真のように画面の右端に妙な黒い線が走っているのを確認しました。最初は私が各データの位置を色々と移設した際に何か作業を誤まったのかと思っていたのですが、何も改変していない元のままのデータのROMでプレイしても同じ現象が発生したのでこれは何らかの不具合=バグではないかと思われます。一応これを消す方法は見つけたのですが、それを実行すると以下の写真のようになってしまいます。  確かに画面右端の黒い線は消えましたが、今度は画面の下半分に表示されるレーダーのコート図面が消えてしまいます。どうやらこの画面を表示するにあたってカットインやクローズアップ演出を表示する定義と同じスクリプトやコマンドコードでの設定がされているようなのですが、この定義のうちコート図を表示する定義(=ID15)に設定ミスがあるようなのです。この写真はコート表示に使用するスクリプトIDを無効化した状態でコート図もラインも消えるのですが、これをプログラム側から修正しようとすると何故かコート図だけが消滅して黒いラインはしっかりと残るので、このスクリプトやコマンドコードの場所を特定しない事には完全な修正は不可能です。まだ調査を始めたばかりでスクリプトそのものの記述場所が特定できていませんが、正式に修正が完了した際には修正パッチを公開する予定です。